■金沢の夜はふけて…     大橋ケイタ 

a0064449_10585550.jpg「どうもありがとうございました!私こうゆうもんです。」
深夜0時過ぎ、金沢は香林房の裏通りにある10席余りの小さな
ライブハウス。ほろ酔い気分の私達の目の前に出された一枚の名刺
には真っ赤な地色に『B・YAZAWA』とデザインされたロゴ。しかし
良く見ると手書きでこつこつとレタリングしたであろう少しゆが
んだラインのロゴをスキャニングして印刷したもよう。そうです
彼はつい今しがたまで我々の目の前で矢沢栄吉ソングの熱唱を繰
り広げていた、その名のとおり「えいちゃん」のそっくり(?)
さん、矢沢B吉さん。
 歳の頃なら私と同年代(40歳半ば)、少し品粗なリーゼントに
「これでもかぁ」と胸を開けた開襟シャツ、肩にはスポーツタオル。
一言二言ことばを交したところで彼が「京都からお越しですかぁ…
実はこうゆうこともやっていますのでよろしく」ともう一枚の名刺
を差し出した。「ん!…」今度はそれらしい名刺デザインでそこに
は、加賀藩ゆかりの宿/政府登録国際観光旅館/加賀・やましろ温泉
 山上家 会長付 山上宏志(仮名)と…。要するに立派なやましろ
温泉宿の息子さんらしい。前述の通りもう息子さんと言う年齢では無
かろうとも思うが、彼いわく「20年間矢沢を唄い続けています!」
や 会長付との役職からはうなづける。
a0064449_10593850.jpg
バンドのメンバーもなかなかユニークである。悪い癖でわたしは興味
の有る人をみたら勝手にその人物像をイメージする。まずギブソンの
ダブルネックギターとマーシャルのアンプを操るギターリスト…年期
はいってます。若い頃は大音量でハードにギャンギャンいわして地元
ではそこそこ名が通りいくつものバンドの掛け持ちをやっていた時期
もあり、そんな中でえいちゃんコピーバンドも経験済み。プロへの路
も考えたが家業を継ぎ大工のみちへ。現在50歳半ば、子供も独立し
1年半程前から音楽活動を再開するも酷使し続けてきた指は若い頃の
ようにスムーズには動かないがハートは昔のまま。慎重に弾いてます。
皆より少し若いベーシストは現在家業の文具店を手伝いながら週末に
慣れないロックのベースを弾いてます。昔はニューミュージックやフ
ォークソングが好きでした。今でも大きな音は少し苦手です。
残るはドラムス、これまたユニークでライブの合間に近くにある演歌
ライブをやっているお店へ掛け持ちで演奏しに抜け出し一仕事。学生
時代はジャズもすこしかじり譜面があればなんでもやりますよ。って
ところです。仕事は印刷会社の営業マンです。間違い無い!
と、まぁこんな感じですね。彼等の演奏・パフォーマンスがどうであ
ったのかはさておき、(知りたい人は金沢で探して一度体感してみて
下さい。月1でライブしているらしいですよ!)私の隣で長谷川君が小
声で「地方もおもしろいね。」と一言。たしかにおもしろいね!当たり
前のことではありますが、日本国中、いや世界中いろんな土地にいろい
ろ人がいて、いろんなお店でいろんな事がなにげなく普通に行われていて、
またそれをいろんな人が観て聴いていろんな事を感じていろんな日々を送
っているのだなぁ。そんな日常からなにかがなんとなく形となり、根付き、
また新たに芽吹いていくものなんだな。これもまた文化というものかぁ。。。
a0064449_10595172.jpg
と思いながら同行の貴志カスケ氏と渡邊Kちゃんをたたき起こし、まだまだ
明るく賑やかな金沢のまちの中をホテルへと向う…
つもりが、後ろから「なんかちょっと小腹が空いたなぁ!らーめんでも
食べて帰らへんか!」と、聞き慣れたでかい声‥‥‥‥‥夜遊び組ご一行で
たいしてうまくも無いラーメンを美味しくすすって帰ることになりました…。
そんなこんなで私達の金沢の夜はふけていったのでした。
*注・登場人物、文面の内容は多少着色し事実と異なることもあります。


====================================================
aim design studio 大橋ケイタ aim-ko@ares.eonet.ne.jp
[PR]
by kac-web | 2006-03-29 10:47 | KAC研修・取材旅行
<< 金沢兼六園 なつかしの京都 >>