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市町村併合のその後

2006年3月末にほぼ完了した市町村併合によって全国3232市町村が、1821市町村まで減になった。国や地方財政が破綻寸前で効率的地方自治のため選択であった。気になる問題点の一つに新しい地名問題がある。もう対象自治体や地域では新しい名称や併合による様々な変化に慣れたのであろうか。さて採用された新地名の幾つかのパターンを整理してみよう。

1、地域の地理的名称を採用    長野県千曲市 更埴市・戸倉町・上山田町が合併
2、旧国名・郡名をつける(一番多い)   兵庫県丹波市 青垣町・氷上町・市島町・春日町・柏原町・山南町が合併 
3、併合関係市町村の中心都市名(吸収型)  酒田市 平田町・松山町・八幡町が酒田市に吸収される
4、有名地名(全国的に名が通っている地名)  鹿児島県奄美市 名瀬市・住用村・大和村・宇検村が合併
5、関係市町村の文字の合成型、  兵庫県香美町 香住町・美方町・村岡町が合併
6、地名に東西南北を冠する、    北名古屋市 西春町と師勝町が併合
7、おめでたい名称にあやかる型  島根県美郷町  邑智町と大和村が併合 
8、難読地名をかなに変換する   香川県まんのう町 満濃町・琴南町・仲南町が合併
9、その他 
(国際地学協会・平成の大併・合参考文献)

などがある。どちらを選択するにせよいままで使われていた地名がなくなったのはまことに残念である。地名自体は名称であり記号であるが同時に文化でもある。それを消し去ることになってしまうからである。どちらを採るにせよ判りやすくしかも元の地名を残せる形で充分検討して決められるべきであった。

(西山遊野)
市町村併合のその後_a0064449_0301882.jpg


うだつで有名な徳島県脇町も今では徳島県美馬市ですか!なんか感じでませんね。
地名の消失は文化の消失そのものだ。
by kac-web | 2007-08-03 00:00 | 景観、環境問題